仲間と共に

nukuiroをスタートするきっかけは?
と聞かれたら
「良い仲間と巡り合えたから」
としか言いようがないかもしれない。

普段の出張旅行はひとりだったり、家族とだったり、古い友人とだったり。
6月のカシミール旅は、とても魅力的な手仕事を巡る旅になるという確信があって、
「あの人とあの人にも見てもらいたいな」というひらめきで声をかけたのがきっかけで
これまでに数回しか会ったことがなかった友達とそのお友達、という旅仲間を得ました。
(当初声かけしたひとりはご都合悪く不参加でしたが)
カシミールの案内人も2回しかあったことがない人です。
けれども、彼から家族のところにホームステイを提案されて喜んで受けてしまったのです。
現地で取引先の人の家で食事をすることがあっても寝食を共にするほどの経験はなかったので、
これまでにはない新しい旅のスタイルでした。
向かう地も冒険チックだけれど、この旅のスタイルも私には冒険だったように感じました。

人種や宗教の違い、
言葉や文化の違い。
次々と現れる異文化の洗礼を、旅に同行してくれた日本人の友達はさらりと受け入れ
「面白い」と感じてくれていたのが伝わりました。
私にとっては『取材』の意味もある旅だったので、それを知る彼女らはさりげないサポートもしてくれました。
日本人らしい細やかな誠実さがじんわり沁みる日々。
ありがたい毎日でした。

そして滞在中の面倒見てくれた彼とその親戚家族たちとの交流からも
「スリナガル」という土地と人が自分にとって心地よいもの、と感じることができました。
インド人であって「我々はカシミール人だ」という誇り高いイスラム文化を繋ぐ人々。
政情不安により多くの苦難を強いられてきた土地に暮らしているにも関わらず、
「ここはパラダイス(楽園)」と胸を張る人々。

そして何より、
彼らの関連工房を廻りながら見て触れた手仕事の素晴らしさは胸に詰まるものがありました。
長い間、見たい見たいと恋い焦がれていた本物のパシュミナとソズニ刺繍。
インド内のショップで見るそれらとは持っている数もデザインのバリエーションも圧倒的で
感嘆し過ぎて、口が閉まらないほど。。。
当然のことながら、そのように人を感動させるような緻密な手仕事を誇る職人というのは加速的に減少しています。
いつかはこの仕事も尽きるのだろうか。。。
一度に様々なことが頭の中を巡りました。


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私はこの滞在の日々を単なる紀行として終わらせるには惜しいという気持ちがあり、
自分のこれまでの経験を以て、新しい形を生み出したいという思いが生まていました。
カシミール人の相棒は、3年前に父から家業を受け継ぎ、500人以上の職人を抱える刺繍組合の代表者です。
若くして多くの従業員の生活を守る任を授かり、インド以外にも販売網を広げなければコミュニティの衰退につながると危惧しています。
そうしてその相棒と何度も何度も話し合い、「日本とカシミールを融合させた新しいブランドを作る」という結論に至りました。

これまで何年もインドに通った私でさえも初めて見る手仕事があったのだから、
日本人の中でカシミールの手工芸の素晴らしさを知るひとはそういないのではないかしら。
きっと私もまだまだ新しい発見があるでしょう。

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新しい仲間によってもたらされたnukuiro。
これはカシミールの旅に同行してくれたフリータライターの小谷実知世さんとフォトグラファーの田所瑞穂さんがいなければ生まれることはなかったに違いありません。

そんな思いもあり、
11月11日からのnukuiroデビュー展、「『温い、色』 nukuiro 1st exhibition」では、みちよさんのデザインしてくださったダイレクトメールとみずほさんのフィルム写真のお力を借りて開催させていただきます。私たちの旅の結晶を、経過を辿りながらご覧いただく予定です。

そして、今回の旅の原動力となる雑誌原稿の執筆をご依頼くださったBaharの春日一枝さんにも深い感謝の気持ちでいっぱいです。彼女から声をかけていただかなければ、カシミールについて「本場を見たい」気持ちにはならなかったでしょうから。
私が書かせていただいた原稿が掲載される「毛糸だま2015年冬号」(ヴォーグ社)の発売に合わせ11月5日からはBaharさんでも展示会を予定しています。


以下に企画展の予定を掲載します。
DM[(ダイレクトメール)ご希望の方はnukuiro@pistache.jp までご連絡ください。
皆様にお会いできることを楽しみにしております。
(在廊日は改めてお知らせします)


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①カシミールの手仕事展
11月5日~21日の毎週木・金・土曜開催(13-18時)
会場:Bahar 東京・清澄白河
https://www.facebook.com/bahar203

11月3日発売の「毛糸だま2015年冬号」の特集記事掲載に合わせ企画展を行わせていただきます。(こちらはpistacheとしての企画展です。)ストール以外にも可愛らしい小物などもカラフルに展示させていただく予定です。

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②「温い、色」nukuiro 1st exhibition
11月11日(水)~15日(日)11~19時まで(最終日は17時まで)
会場:イトノサキ 東京・南青山
https://www.facebook.com/イトノサキ-1443247822622845/timeline/

今年6月カシミールをともに旅した仲間の協力を得て開催するオリジナル企画展です。写真家・田所瑞穂さんが切り取ったカシミールの情景とともにプロダクツの展示を予定しています。

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S.Shibuya



                                    



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# by nukuiro | 2015-10-08 16:27

nukuiroはじめます。


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今年6月、初めて足を踏み入れたインドのスリナガル。
 
 実は雑誌の記事を書くお仕事依頼を受けたのをきっかけに、
長くあこがれていたカシミール刺繍ショールの工房を訪れることにしたのでした。
 
 これまで何度も訪れたインドのほかの町とはまるで違う空気感。
 町全体にヴェールがかかったように、美しくて、古めかしくて。
 おとぎ話の中の街並みのよう。
かの美しい刺繍の源に触れた気がして、胸の高まりを感じたことを鮮明に思い出します。

この町はイスラムの町。
全体の約9割がムスリム。
以前暮らしたことのあるマレーシアもイスラムの国だったけれど、
それとも違う、しっとりとした時の流れを感じる土地でした。

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 長い歴史の中で、様々な困難に遭いながらも悠久の時代から続く手仕事を粛々と守り続ける姿に静かな感動を覚えました。
そして、彼らとともに仕事をしていきたいと思ったのです。

決意から約3か月、スリナガルの刺繍工房とともに「nukuiro」を立ち上げることとなりました。
 現時点では私個人の力でどこまで役に立つことができるのかは全くの未知数ですが、自分の琴線に触れた美しい手仕事に共感してくれる日本の方は少なくない気がしています。

目に触れて、手に取って、肌に纏った時のお客様の笑顔を想像しては、私もニンマリ。
一人でも多くのお客様にカシミールが誇る職人技を届け続けていけますよう皆様のご支援をお願い申し上げます。


初回なので、ちょっと真面目に書いてみました^^


さわやかな秋晴れの日にスタートが切れましたことに喜びを感じながら。

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S.Shibuya



                    
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# by nukuiro | 2015-09-22 00:02


カシミールショールブランドnukuiroより。日々の記録、お知らせなど。


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